ピース オブ ケイク
(C)2015 ジョージ朝倉/祥伝社/「ピース オブ ケイク」製作委員会
「また、植物を枯らしてしまった」。
バイト先で出会った彼氏・正樹と付き合う一方で、同僚のミツとも流れで関係を持ってしまった梅宮志乃。正樹にそのことがバレ、振られてしまった志乃は、バイトを辞め引っ越しを決意。木造のオンボロアパートで新しい生活をはじめることにした。
引っ越しの手伝いにやってきた親友のナナコとオカマの天ちゃんは、志乃を励ますが、夜、ひとりきりになった志乃の前には正樹の幻影が浮かび上がる。「男なら誰でもいいじゃん。君、そういう女じゃん」と志乃を責める。志乃が後悔の涙をこぼした瞬間、突然、隣室の窓が開き、男が顔をのぞかせ笑った ——その時、志乃の頬をゆらす、さわやかな風が吹いた。志乃は、自分の中で何かが大きく動きだすのを感じていた。
天ちゃんが働くレンタルビデオ店でバイトを紹介してもらった志乃は、面接に訪れて驚く。なんと店長は、昨日出会った男・京志郎だったのだ。気安く接してくる京志郎に対し、慎重に、簡単に好きにならないよう予防線を張る志乃。しかし、それは余計な心配だった。京志郎には、一緒に暮らす女・あかりがいたのだ。
歓迎会で飲み過ぎた志乃は、翌朝、京志郎の部屋で目を覚ます。抱き合って眠る2人をみつけたあかりは激高。あかりをいさめる京志郎を尻目に逃げ出す志乃。しかし、その時、志乃は確信する。自分は店長が好きだ、と。